空室を埋めるための契約率向上対策としてリフォームやリノベーションをしてみたり、無料インターネットをつけてみたり、家賃設定を見直してみたり、大家の皆さんは様々な工夫をしていると思います。
本記事では、契約率新居探しをしているお客様が契約に至るまでのプロセスを要素分解することでより効果的な対策をとるための手法を公開します。ぜひ最後までご覧ください。
契約に至るまでのプロセス
契約率とは何でしょうか。本記事では物件を探しているお客様(見込客)に対する契約に至った数を契約率と定義します。
さて物件を探しているお客様が契約に至るまでのプロセスを考えてみましょう。物件を探した経験のある方は想像しやすいと思いますが、次のようなプロセスが想像しやすいのではないでしょうか。
- 仲介業者のサイトで希望の条件の物件を探す
- 仲介業者の店舗へ訪店する
- 仲介業者が希望の条件に近い物件を複数紹介する
- お客様が紹介された物件から3つ程度選んで内見する
- 気に入った物件に対して入居の申し込みをする
- 審査が通れば正式に契約を結ぶ
次に上記のプロセスに対し、契約率を算出するために下図のように要素分解をしてみます。

この中で大家が工夫することで契約率の向上が見込める要素は上図の①~③の部分ですね。
このように要素分解をしてみると、①~③のどのプロセスが自分の物件ではウィークポイントになっているかを考えることができます。どこがウィークポイントかが分かればその対応に絞って対策を考えることができるので効果的です。
では①~③のそれぞれの要素に対して、具体例を挙げながらポイントを解説していきます。
①物件紹介率向上のポイントと対策例
不動産仲介業者はどういった物件を紹介したくなるでしょうか。
一言で言えば、お客様が契約してくれそうな物件です。当然です。契約して初めて手数料が発生するので、なるべく手間を掛けずに契約に至ればそれだけ成績が上がるからです。
自分が仲介業者だったとして、どういう物件を勧めたくなるかを考えることが物件紹介率向上のための対策となります。他の物件に対して差別化された強みがあるなど、セールスポイントがあると紹介しやすいですよね。つまりポイントは物やサービスで差別化をするということです。
ポイント
・最新の設備がついているか
・建物が綺麗でデザイン性はあるか
・差別化されているか
・お客様が満足する要素はあるか
・お客様が得することはあるか
また、筆者が自分の物件で実際に取り入れたものをいくつかご紹介します。
・ペット可
・駐車場200%超、駐輪場あり
・公園に隣接
・無料インターネット
・宅配ボックスあり
②内見率向上のためのポイントと対策例
通常仲介業者は入居希望条件に合う物件を5~10件募集図面で紹介します。
お客様は紹介された物件の中から選んで内見をします。そんな時に選ばれる物件になるにはどうしたらいいでしょうか。立地や設備や家賃設定は同等だとしたら?
ポイントと対策例
募集チラシを作製する
仲介業者や管理会社が作成した募集図面だけですと差別化できていません。同一フォーマットで印刷されるからです。印刷されて目の前に提示された時にぐっと惹かれるデザイン性のあるチラシを作成しておくことで、お客様の目に留まり内見に繋がるのです。
③申し込み率向上のためのポイントと対策例
内見に来ていただいたお客様に申し込みをしてもらうには、選ばれる工夫が必要です。
ポイント
マイナス面をなくす
プラス面を出す
具体例をあげてみます。
・エントランス周りの清掃
・部屋の臭いを徹底除去
・部屋に照明を取り付ける
・ウェルカムボード(オーナーの顔だし写真)
・床や水回りの金属物はピカピカにする
・POP広告
・プレゼンボードの設置
筆者自身の経験で見落としていた点は部屋に照明を取り付けることです。
オーナー自らが物件案内をすることは無いので、しばらく気づかなかったのですが筆者の物件の部屋の照明は入居者が用意することにしていました。
内見はあるのに中々入居が決まらない期間があり管理会社に対策の相談をしたところ、内見時に明るい印象を持ってもらうために照明を取り付けたらどうかというアドバイスを頂きました。この対策を取り入れたところ、すぐに契約が決まりました。印象って大事ですね。
最後に
もちろんここで上げた対策以外にも様々な対策があると思います。効果的な対策の経験があれば、是非問い合わせフォームから教えてください。一緒に契約率の向上を目指していきましょう!
最後に、契約率向上について書いてきましたが、永く住んでもらうことも大事です。
新規のお客様の募集に力を入れるだけでなく、現入居者へのテナントリテンションもしっかりとやっていきましょう!
最後までご覧頂き、ありがとうございました。